兵庫県の西播磨県民局長だった渡瀬康英さんが亡くなりました。
今回は、渡瀬康英さんが告発文書に何を書いていたのかをわかりやすくまとめました。
※ なお、これらの内容に斎藤元彦さんは反論されています。
＜この記事でわかること＞
●渡瀬康英の告発文書の内容
ぜひ、お読みください！
渡瀬康英の内部告発文書
渡瀬康英さんは、2024年3月に県政に関する告発文書を作成し、兵庫県警、県議会議員、メディアに送付したようです。
この文書は2024年3月12日に書かれたものです。
今回は、ニュースサイトHUNTERに掲載された画像から、内容をわかりまとめました。
なお、告発された斎藤元彦さんはこの内容を否定しています。
知事は20日、定例記者会見で告発内容について初めて自身の見解を述べ、否定した。
https://www.asahi.com/articles/ASS6N40XGS6NPIHB00ZM.html
それでは、文書の内容を見ていきましょう。
渡瀬康英の文書の内容は？
渡瀬康英さんの文書の内容はこちらです。
①五百籏頭眞さんの死に関して
五百籏頭眞さんが、2024年3月6日に亡くなりました。
死因は急性大動脈解離です。
＜五百籏頭眞＞
生年月日：1943年12月16日
学歴：京都大学大学院修了
経歴：政治学者
五百籏さんは、前兵庫県知事の井戸さんから頼まれ、兵庫県行政にも深くかかわっていたということです。
五百籏さんは、ひょうご震災記念21世紀研究機構の理事長を務めていました。
亡くなる前日に、副知事が五百籏頭眞さんを訪れ、副理事長2名の解任を通告したと渡瀬さんは文書で書いています。
渡瀬康英
副理事長解任は五百籏頭眞先生と井戸前知事に対する嫌がらせ以外の何物でもない
そして、その通告を受けた次の日の午後、五百籏さんは大動脈解離で亡くなりました。
この大動脈解離のトリガーが解任の通告だったと渡瀬康英さんは考えていたようです。
渡瀬康英
急性大動脈解離は激昂などの情動的ストレスがトリガーになることもある
知事・副知事がおこなった五百籏頭眞への仕打ちが先生の命を縮めたことは明白
これに対し、斎藤元彦さんは「科学的根拠もないある種の誹謗中傷」と反論しています。
②選挙の違法行為
渡瀬康英さんは、2021年の知事選の違法行為を訴えていました。
それは県職員が選挙期間以前から、投票依頼をおこなっていたというものです。
渡瀬康英さんは4人の県職員がそれをおこなったとしています。
渡瀬康英
（その職員の1人から）市役所幹部に「お前ら言うことを聞け」と恫喝があった
4人は、人事のルール無視で昇格
斎藤元彦さんは、指摘の人物は宮城県庁・大阪府庁時代からの知人であると言っていますが、投票依頼に関しては否定しています。
③選挙依頼
渡瀬康英さんは、現知事が次回の知事選時の投票依頼をしていたと訴えています。
渡瀬康英
2024年2月に県の産業労働部長が商工会議所へ出向き、投票依頼したことを確認
斎藤元彦さんは、当初予算案の説明に訪問したとして、投票依頼を否定しています。
④贈答品
知事の自宅には贈答品が積まれている、と渡瀬康英さんは訴えています。
その贈答品に関して4つの例を挙げています。
- コーヒーメーカーをゲット
- ロードバイクの贈呈
- ゴルフセットの贈呈
- スポーツウェアの貸与
渡瀬康英
視察先などを選定する際には「何が貰えるか」が判断材料だとか
知事は貰い物は全て独り占め
斎藤元彦さんは、これらも否定しています。
コーヒーメーカーに関しては返却するように指示したものの、返却がされていなかったと担当者が訓告処分にされているそうです。
⑤政治資金パーティー関連
渡瀬康英さんは、知事の政治資金パーティーに関して商工会議所に圧力をかけ、パーティー券を大量に購入させたと訴えています。
斎藤元彦さんは、「副知事に一任しており、不当な圧力をかけるような指示はしていない」と否定しています。
⑥優勝パレード
渡瀬康英さんは、2023年の阪神・オリックス優勝パレードの件も訴えています。
渡瀬康英
クラウドファンディングで寄付を募ったが、必要額が集まらなかった。
そこで、信用金庫への県補助金を増額し、それを募金としてキックバックさせて補った
担当者は強いストレスを感じていた
この件に関しては、県の幹部が「パレード担当者が病気療養しているのは事実」と話しています。
告発にあるキックバックの有無まではわからないが、兵庫県側は地元の金融機関、交通など、県と結びつきが強い協賛企業が多く名前を連ねたのは事実。パレードの担当職員が病気療養しているのも事実だ
https://dot.asahi.com/articles/-/219616?page=2
⑦パワハラ
渡瀬康英さんは、県知事のパワハラも訴えています。
その例はこちらです。
- 気に入らないことがあると職員・関係者を怒鳴り散らす
- 担当者を執拗に責めたてる
- 知事レクの時に気に入らないことがあると激昂する
- 幹部のチャットは夜中、休日でも指示を出す
- 生意気だと左遷された職員が大勢いる
これらに関しては、斎藤元彦さんは「それなりに厳しい口調で注意したが、社会通念上の範囲内」としています。
しかし、パワハラに関しては、県職員に対する無記名のアンケートで他の職員も訴えています。
- 知事専用の個室を作るために授乳室をあてた
- 知事は県のポスターに自身が映っていないと修正させる
実際にはどうなのでしょうか。
真相究明していただきたいですね。
渡瀬康英の内部告発文書のまとめ
渡瀬康英さんのものと思われる内部告発文書には、このようなことが書かれていました。
- 五百籏頭眞さんの死に関して
- 選挙の違法行為
- 贈答品に関して
- 政治資金パーティーに関して
- 優勝パレードの不正
- 知事のパワハラ
なお、繰り返しになりますが、斎藤元彦さんはこの内容を否定しています。
渡瀬康英さんのご冥福をお祈り申し上げます。
渡瀬康英さんの学歴と経歴はこちらです▼
斎藤元彦さんについてはこちらをお読みください▼
斎藤元彦さんの元で副知事を務めた片山安孝さんについてはこちらをお読みください▼
